3月10日の日刊スポーツの紙面より、

福島第一原発から半径20km以内の警戒区域のある牧場で約350頭の牛が飼われているそうです。政府は制限区域内の牛3500頭の殺処分を打ち出しましたが、飼い主さんは反対し、牧場の名前を「希望の牧場・ふくしま」と変えて、牛たちと生活を共にしています。

牧草は放射性物質の残留量が高いものであっても与えているし、今はもらった野菜の切れ端なども与えているらしい。乳を搾るでもない、肉牛として出荷するでもなく「誰にも求められていない牛だけど、生きている以上、世話をしないと。むなしい作業ですね」と飼い主さんは話している。写真を見ると、牛は痩せているし、体には白い斑点が出てきている。それが栄養不足によるものなのか、放射能によるものなのかは分かりません。

私はこの記事を読んで、誰にも求められていない牛だけど、やはり殺してしまうことは出来ないと思いました。人間が生きていくために必要な食料として飼育された牛たちなのですから。豚や鶏も同じです。彼らは自分の身を私達に捧げてくれているのです。だから生きている間はちゃんと世話をしてあげないといけないと思うのです。