こんにちは獣医師の阿波です。

梅雨までのひと時、気持ちの良い晴れの日もありますが汗ばむような暑い日もあります。

汗をかけばシャツを着替えたり、お風呂やシャワーを浴びてすっきりしますよね。わんちゃんやねこちゃんは毎日シャンプーは現実的になかなか難しいのと、皮脂を落としすぎたり乾燥しすぎたり、逆に皮膚の状態を悪化させてしまうこともあるので日々のケアとしてはおすすめしません。

その子の皮膚の状態によってシャンプーの種類や使い方は変わってきますし、治療が必要なケースもありますので是非一度ご相談ください。

 

 

さて、これからの季節多くなってくるのが皮膚の痒み…どちらかというと犬にこの傾向が強いように感じます。

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痒みの原因をざっくり分類すると

①皮膚に細菌や真菌の感染がある

②ノミや疥癬ダニがいる

③アレルギー(食物アレルギーやアトピー)

これらの原因は併発することもしばしばあります。皮膚の検査をしても①や②が認められない場合は③のアレルギー疾患が疑われます。

このアレルギー疾患は食物アレルギーだけが原因であれば食事療法を開始してあげると1-2か月ほどで改善が期待できますが、存在するアレルゲンは様々で特にハウスダストマイトに反応がある場合アトピーの可能性があります。

症状が出やすい部位としては

・耳の内側や目の周囲、口の周りなどの粘膜-皮膚移行部

・お腹や脇、指の間

などが挙げられます。初期は赤みがあって痒くて舐めたり掻いたりしますが、慢性化すると皮膚に色素沈着をおこして黒くなってきたり、皮膚が肥厚し象の皮のようになることがあります。

 

どのアレルゲンに反応しているかは血液検査で調べることができます。ただし中にはアレルギー検査に反応しないアトピー様皮膚炎もあります。

アトピー治療は包括的になることが多く、痒みとうまくつきあっていくということになりますが最近は副作用が少なく、止痒効果も高いお薬が出てきています。

痒みはその子にとって大きなストレスとなります。症状に気づかれましたら出来るだけ早めの受診をおすすめします。

 

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