5月晴れの気持ちが良い天気が続いていますが、北部九州は梅雨入りしたそうですね。そんな時期の山羊の話です。

10日ほど前に知り合いの方が、子ヤギを飼い始めました。

その方は山のすそ野のところで果物や野菜を作っていて、そこに草がいっぱい生えて草刈りが大変なので、山羊に食べてもらおうと考えたのです。

5月の中旬頃に待望の子ヤギがやってきました。草を天日干しにして乾草を作ったり、小屋を作ったりして、その方は心待ちにしていたのです。

やってきた子ヤギは、生後3か月で、犬でいうと柴犬くらいの大きさでした。この頃の山羊は可愛くて、人形のようですね。それでも草を一杯食べて、お腹がカエルのように膨らんでいました。

それから、1週間ほど経ってから、その方から電話があったのです。「耳の所にダニがたくさんついて、痒がってる。他の所にもダニがついている」ということでした。それで早速、往診に行きました。

子ヤギを診ると、耳の内側や外側に小さな黒い粒がたくさんついて、痒いため足で耳を掻いて、耳の根元が赤くなっていました。耳だけでなく、脇、鼠径部、肛門周囲などの毛が少なくて、皮膚が柔らかい所にもついていました。その黒い粒を良く見ると、マダニでした。

 

これは子ヤギについていたマダニではなくて、他から引用した写真ですが、右側の写真はダニが吸血してあづき豆大に大きくなったものです。

猫や犬もダニに刺されると、いろいろな症状、病気に罹ります。刺されることによる痒みはもちろん、貧血を起こすバベシア病もあります。この子ヤギの飼い主の方も、ダニに刺されて病院に行ったそうです。

さらに怖いのが人が感染するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)ですね。この病気は数年前に人で発症したのが確認されてから、毎年、発症が報告されています。そして死亡する方もいる怖い病気なのです。

今の時期は、草むらにはダニが多く潜んでいます。散歩の時や、草むらに入っていく犬や猫にはダニが付きやすいので、ダニの駆除をお薦めします。今はフィラリア予防、内部寄生虫の駆除も同時に出来る薬剤など、いろいろありますので、病院にご相談ください。

さて、ダニに刺された子ヤギはどうなったかといいますと、耳に付いているダニや舐めれない部位に付いているダニにはスプレー式の即効性のノミ・ダニ駆除剤を直接塗布し、併せて背中には効果が1か月ほど持続するノミ・ダニ駆除剤を垂らしました。

2~3日後、飼い主さんに電話すると、目に見えるダニは居なくなって、子ヤギも元気になったということでした。ただ、これからも草を食べますので、毎月、ダニの駆除はしなくてはなりません。病気や怪我をせずに、元気に育ってくれると良いですね。

 

 

 

 

 

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